
花の蕾もほころぶ季節となりましたが、皆さまお健やかにお過ごしでしょうか。
どうもサイトウです。
突然ですが、Jリーグが開幕しましたね。
地元・ガンバ大阪ファンの私としては週末の度に一喜一憂するシーズンがやってきました。
なおセンドのサッカーファンはしんじさんが浦和レッズ、ケビンがマルセイユとそれぞれ地元のチームを応援しています。
マルセイユの試合は日本時間の夜中なので、きっとケビンは観るのも大変です。
開幕戦は町田ゼルビア
そんなガンバ大阪ですが開幕戦は今年J2から昇格してきた町田ゼルビアと戦いました。
私はTwitter(今はXですね)をサッカー関連の情報収集用に使っているのですが、そこで現地へ応援に行ったファンたちの気になる投稿が。
帰りの町田駅行きのバス待ち列…もうすぐ夜がふける… pic.twitter.com/X2lvdgAnnj
— yoh (@forzagamba) February 24, 2024
くそさぶい中バス待ちに並んで間もなく2時間。すいませんがこの帰宅困難者たちに暖かいスープと一欠片のパンをください。 pic.twitter.com/Fi37HqHfKh
— yoh (@forzagamba) February 24, 2024
どうやら試合終了後のバスの接続が悪く、最寄り駅までなかなかたどり着けなかったようです。「みんな大変、無事に帰れるといいな~」「改善されたらいいな~」ぐらいに思ってたんですが、「あれ、町田ってサイバーエージェントの藤田さんが社長になったよな?」となんだか違和感が。調べてみると、なんとなく町田のクラブ経営の優先順位が見えてきました。
※以下、引用箇所以外は全て推測になります。心の中で全ての文末に「知らんけど」を付けてお読みいただくことをおすすめします。
町田ゼルビアの目標
ビジョン:『町田を世界へ』
ゼルビア代表取締役COOの上田武蔵さんは「町田ゼルビアの歴史・伝統を大切にしつつ、新しい風をクラブに取り入れることで、成長をより加速させる。『町田を世界へ』のビジョン通り、世界に誇れるクラブになるように精進する」と話す。
引用:町田ゼルビア・藤田晋新社長「町田をかっこいい街に」 就任会見で
※コンセプトムービー:【FC町田ゼルビア】Club Vision Movie ~町田を世界へ~
「最初からACL優勝とかぶち上げているんで」
【町田】藤田社長「改名の時は急いでた」神戸三木谷社長からは「一緒にお祝いをと」/一問一答3 - J2 : 日刊スポーツ
※ACL(アジアチャンピオンズリーグ):クラブのアジアNo,1を決める大会。優勝チームはクラブの世界No.1を決めるクラブワールドカップへ出場できる。
株式会社サイバーエージェントの藤田晋社長が登壇。クラブ名を「FC町田トウキョウ」に改名する意向を示した。
「東京にある町田を拠点に、マーケティングを展開する。世界に対しても東京というブランド力があるので、選手の獲得やブランディングで様々な利点があるので、東京というのをチーム名に入れる」
「投資に見合うチームにしていく。J1で戦えるチームにしていく」ために改革を敢行しなければならない。2020年のJ1昇格、21年にJ1参戦、24~25年くらいにJ1優勝争い、ACLで戦えるチームにしたい」
なぜ、町田は改名をするのか?サポは猛反対も「FC町田トウキョウ」とする理由
※その後改名は撤回、親会社サポーター双方の意見を取り入れる方針と発表
日本にとどまらず、世界で戦えるチームにするという目標が掲げられています。
町田ゼルビアの沿革
- 2018年、J2 4位もJ1昇格基準を満たさずプレーオフに参加できず
- 2018年からサイバーエージェント社が筆頭株主へ
- 2018年10月に株式会社ゼルビアに11億円を増資
- 上の原グラウンドの整備に1.8億円、練習場とクラブハウスの増設に8億円を投資(※)
- 2019年、ホームスタジアムの町田市競技場の改修工事が着工、J1ライセンスが交付
※練習場もJ1昇格要件
町田ゼルビア J1昇格への道のり 試合日程や条件の詳細 J2の戦績は | NHK
なぜ、町田は改名をするのか?サポは猛反対も「FC町田トウキョウ」とする理由
- 2022年12月、藤田氏はゼルビアの社長に就任
「(サイバーエージェントが)毎年、広告費という名の実質的な赤字補填をしてきて、“何とかしろ”と僕が言うのは他人任せだし、それは無責任。経営陣を一新することも考えましたが、いや、自分でやる、と。そもそもこの規模の支出をしているなら、これくらいは稼がなきゃいけない、これくらいのパフォーマンスは出さなきゃいけないというスケール感、スピード感が経営の現場、サッカーの現場に伝わっていなかったので、'22年シーズンが終わった後にパッと決断したんです」
「残り2%が圧倒的な差に」“大穴”FC町田ゼルビアはなぜJ1昇格できたのか? 藤田晋社長が語る“名将”黒田剛の手腕「いずれは世界に…」 - Jリーグ - Number Web
「J2はリーグからの分配金もスポンサー獲得も集客も一番難しい。ここから早く抜け出せれば、経営的には楽な展開になる。お金を使ってでも(J1に)上がりたかったけれど、そのスピード感とスケール感をオーナーの立場では伝え切れなかった。これ以上お世話になれないと遠慮されている側面もあった。それならば自分でやろうと、今回の社長就任に至った」
異例の手法でJ1昇格を目指すFC町田ゼルビア 藤田社長と黒田監督の強気な青写真 - スポーツナビ
- 2023年J2リーグ優勝、J1昇格決定
「世界で戦う」ために、1部リーグ昇格へ必要な投資へ集中していることが見受けられます。なお2020→2022年の3年間で人件費も約1.5倍になっています。
一方でこの時点では課題が残っていることも事実です。
2022年はホーム平均観客数が3243名
異例の手法でJ1昇格を目指すFC町田ゼルビア 藤田社長と黒田監督の強気な青写真 - スポーツナビ
※浦和レッズは同年ホーム平均観客数2万3,617人
目標と優先順位の大切さ

2024年3月26日現在、まだ4試合時点ですが町田ゼルビアはJ1(1部)リーグで暫定首位に立っています。
「町田を世界へ」のビジョンのもと、きっと課題が山積のなかしっかり優先順位を決めてクラブ経営に取り組んでいることが推察できます。

「何を優先するか?」に正解はないですが、ビジョンを最速で実現するため未来を描き、普通ならば重視しがちな「集客」の優先順位を落としてチームの強化を優先。その優先順位の表出が前述のスタジアムへのアクセスへの課題なのかなと推測しています。批判をわかったうえでこの意思決定をしているとしたらすごい覚悟です。
スティーブ・ジョブズが、グーグル創業者のラリー・ペイジにたいして「やらないことを決める。それが経営だ」とアドバイスしたのは有名な話です。
センドは「地域共創を先導する存在になる。」をビジョンに、社内には「センドで働くことで真の満足感を得られる会社」をパーパスに掲げ日々事業活動を行っています。
ゴールへの道のりはまだまだ長いですが、しっかり未来を描き、やらないこと・優先順位を決め、いつか胸を張って地域共創を先導する存在だと言えるよう頑張っていきます!
※追記
しんじさんがアウェイ町田戦、ちゃんと終電で家帰れるかなと勝手に心配したのですが

野津田ちゃうんかい!国立!ずるいわ!
と勝手にサイトウの嫉妬を買いました。健闘を祈ります。