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コロナ禍を経て、リピート顧客の売上29%成長 ― ロート製薬様と共創したCRM基盤構築の歩み

コロナ禍を経て、リピート顧客の売上29%成長 ― ロート製薬様と共創したCRM基盤構築の歩み

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広報担当の肥山です。

弊社の実績についてご紹介いたします。

今回は、歴史ある日本の製薬会社として知られるロート製薬様との取り組みについてご紹介します。弊社プロジェクトメンバーの松嶋さんに、お話を伺いました。


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担当の松嶋さん

企業紹介「ロート製薬株式会社様」

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ロート製薬株式会社は、大阪に本社を置く日本の大手製薬会社で、1899年の創業以来120年以上の歴史を持ちます。

主力の目薬「ロート目薬」シリーズは高いシェアを誇り、胃腸薬「パンシロン」、スキンケアブランド「メンソレータム」「肌ラボ」「オバジ」など、医薬品から化粧品・健康食品まで幅広い事業を展開しています。

現在はスローガン「ロートは、ハートだ。」を掲げ、さらに経営ビジョン「Connect for Well-being」を中心に据えて事業活動をしています。

再生医療や機能性食品といった新たな分野にも挑戦しながら、110か国以上に製品を届け、世界の人々のWell-beingに貢献するとともに、健康で幸せに過ごせる持続可能な社会の実現を目指している企業です。

▼公式サイト
https://www.rohto.co.jp/

それでは早速インタビューした内容に入らせていただきます!


肥山

まずは、ロート製薬様との出会いについてお聞かせください。



Q.ロート製薬様を知ったきっかけはなんですか?

パートナー企業様からのご紹介がきっかけで、ロート製薬様をご支援することになりました。当時、ロート製薬様は「店舗とWEBを連動させた顧客管理(CRM)を進めたい」とお考えで、その実現に向けて弊社をご紹介いただいた形です。

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弊社が担当している商材は、episteme(エピステーム)です。

episteme(エピステーム)は、ギリシャ語で「真の知」を意味する言葉。

「年齢にとらわれず、毎日を前向きに生きられるように」という想いを込めて誕生したエイジングケアブランドです。

全国の百貨店を中心に展開され、価格帯は2万円前後。主に40〜50代の女性から支持を得ています。

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epistemeーエピステームー公式サイトより

Q.ロート製薬様の目標を教えてください。

プロジェクト開始にあたり、まず半年間のスケジュールを立てました。

目指す方向性としては「オンライン上でCRMの仕組みを構築し、顧客満足度を高めること」を定性目標に設定しました。

さらに、数値目標として LTV(顧客生涯価値)を向上 させることを掲げました。


Q.取引開始時の状況を教えてください。

開始当初はコロナ禍で百貨店への来店客数が減り、売上が落ち込んでいました。そこで、オンラインでも接客ができるよう、会員制サイトを立ち上げました。

サイトではオンラインカウンセリングやポイント制度を導入し、デジタルでの顧客対応基盤を整備しました。

同時に、オンラインと店舗の両面で顧客接点を設計し、戦略立案から実行まで伴走してくれるパートナーを探していらっしゃいました。


Q. 目標達成のために提供したソリューションを教えてください。

まず事業や商品の内容を丁寧にヒアリングし、顧客データや売上データを分析して販売傾向を把握しました。

その上で、プロジェクトの目標をさらに具体化しました。

具体的には、KGIに掲げた「LTV向上」を達成するためのCSF(重要成功要因)を洗い出し、それに基づきKPIを設計しました。内容はロート製薬様にもチェック頂き、双方の意見を取り込みながら作り上げていきました。

次に、KPI達成に向けた具体的なアクション(例:シナリオ配信の設計など)を明確化しました。詳細スケジュールに落とし込み、担当者と納期を設定しました。

実行フェーズでは、隔週で進捗をチェックし、課題があれば即座に相談・解決を図りました。

また定量的な観点でも、KPIや主要データを隔週で確認し、進捗に遅れや課題がないかをチーム全体で共有しています。


Q. 目標達成までの施策を考える際は、どのように考えていますか?

■ KPIの徹底的な分解
アクションを取りやすい粒度までKPIを分解することを重視しています。

例えば「購入回数を増やす」のか「1回あたりの購入金額を増やす」のかによって施策は変わります。そのため、1段階だけでなく2段階に分解して設定するようにしています。


Q. CRMの知見はどのように情報収集しましたか?

社内の事例が中心ですが、インターネットから最新の手法や事例を収集し、活用しました。近しい案件を参考にしたり、前職でCRM業務を経験したメンバーからヒアリングも行いました。

実際に感じたのは、扱う商品が異なってもCRMの基本的な「やること」は大きく変わらないということです。

ステップメールの配信やLINE活用といった手法、そしてその背景にある考え方は共通しており、過去の経験を応用できました。


Q. 成果について教えていただけますか?

取り組み開始から約1年でサポート領域の売上が 29%アップ。2年目以降も順調に成長を続けています。

また、CRM基盤として整えた「メルマガやLINEを活用した顧客接点の仕組み」や、継続的にPDCAを回す運用スタイルもロート製薬様の内部に定着してきたと感じています。



■具体的なデータ分析の例

【前提】

顧客の購入データや受注データを活用し、顧客ステージ(ゴールド、シルバーなど)ごとの売上目標を管理している。

【課題】

「ある時期にゴールド会員の売上が伸び悩んだ」

【分析】

その原因の特定のための分析

・購入回数?

・平均単価?

・会員数?

「会員数減少」にあることを特定

【深掘り】

さらに

・なぜ会員数が減ったのか?

・ランクが下がった人にどのような傾向があるのか?

【深掘りの結果】

「特定の商品の購入が減っているという傾向が見えた」

【施策】

このようなデータ分析に基づき、

「ステージが下がる数ヶ月前に、下がりそうなお客様に自動でメールを送る」

といった具体的な施策へと繋げることができました。



肥山
なるほどですね。なぜという深掘りを行うことで本質的な課題を特定し、その課題を解決する施策に繋げられるからこそ、成果が出やすいのですね。

ありがとうございます。

それでは最後に、担当者としてのコメントをお願いします。


担当者コメント

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担当の方からこのようなことを言っていただいたことが嬉しかったです。


ー「また、必要なアクションをきちんと実行してくれるところも心強いです。

私たちだけではどうしても後回しになりがちなことも、センドさんがフォローやリマインドをしてくれるおかげで、着実に前に進めることができています。

センドさんは、数字をもとにしっかりと課題を分析し、的確な解決策を提案してくれるのでとても助かっています。」


担当者が語る「未来への意気込み」

これまで約2年間、店舗領域のCRMサポートをさせていただいていましたが、今年の4月からはD2C領域のCRM支援も担当させていただいています。

今年度は、D2C領域でのCRM基盤をしっかり構築し、顧客満足度の向上と、それに伴う売上拡大を実現していきたいと考えています。

また、ロート製薬様では複数のブランドを展開されているので、今後は他のブランドのCRM支援にも関われたらと個人的には考えております!


ロート製薬様のコメント

顧客の満足度を高めたい時に状況の可視化に向き合う事が出来ていない部分がありました。状況を整理してその状況を可視化していただくサポートのお陰で客観的な視点を踏まえてアクションの優先順位を検討、相談させていただくことで、課題に対するアクションプランの実行につなげられている事がサポートいただいて最も心強い部分です。


肥山
この度はインタビューへご協力いただきありがとうございました。

ロート製薬様という大手の企業様と一緒にお仕事をさせていただき、とても誇りに感じております。今後の取り組みも楽しみです!


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