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書籍紹介ブログです!

2024.02.08 #ノウハウ


今回は書籍紹介をさせていただきます。(まれにKJ(ケージェイ)と呼ばれる圭司です)

過去にも書籍紹介ブログがありましたが、僕からは初紹介でございますっ。

何かのヒントになる事も、ならない事も多々あるかと思いますが、ご了承ください!


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引用元(Amazon:欲しい ほしい ホシイ── ヒトの本能から広告を読み解くと)

1回目の書籍~タイトル「欲しいほしいホシイ」

「欲しい」を3連呼しているこの本の著者は

プレステのCM制作などを手掛けたクリエイティブディレクター小霜和也さんという方です。

1ページ目に”「理性広告」から「ホンノウ広告」へ”と書かれています。


当書の目的は、


ヒトの行動の土台となっている無意識、本能の部分を詳しく紐解いていき、”効率的で楽しい広告コミュニケーション作りに寄与する事”


「欲しいほしいホシイ」|小霜和也

と書かれています。

著者は、現代の人間も当然、進化過程が影響していることから

理性だけを見る表現は、半分の正解しか出せないので

残り半分の正解を見つける為、ヒトの本能にフォーカスするべきだと述べています。

WEBがメイン対象ではないですが、テレビCMを見る人が何故そう感じるのか?の理由部分が言語化されているので、誰でも楽しく読める本だと思いました。


今回は広告(テレビCM)の落とし穴を1つ、ピックアップしてご紹介いたします!


落とし穴「選択的無視」

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人は、膨大な情報を取り入れている為、無意識に「選択」していて

そのフィルターに引っ掛からなかった情報は、まったく認知されない。

この脳の働きが「選択的無視」と言うそうです。

騒がしい場所でも会話ができるのは、会話相手以外の声や音楽を情報として遮断しているからという訳です。

広告の落とし穴としてよくあるのが、商品名・商品情報そのものが

「選択的無視」される状況があると述べられています。

商品をPRしたいのに、本末転倒なこの状況は避けたいですね。

具体例です!


たとえば「25年後の磯野家」を描いたCM。
あのCMは、その発想力、スケール間、どこを取っても非常に優れたエンタテイメントであると思います。
現に僕の妻も、「あの大人のサザエさん、見た?あれ、おもしろくない?」などとふいに言ってきました。
我が家でCMが話題になることはほとんどないにもかかわらずいかに視聴者にインパクトを与えていたかがわかります。
しかし、「ああ、あのグリコのCMね」と僕が返すと、
「え?あれ、グリコのCMだったの?」と妻はぽかんとした顔をしました。
そう、肝心の企業名、商品名を覚えていないんです。
〜略〜
ブログリサーチサイトblogramが「blogram通信」で、このCMに関して一般のブログに書かれたキーワードを解析した結果を記事にしていますが、それによると「ここで注目するべきは、商品の話題は3.4%、江崎グリコに関しては2.8%のみの言及となったことだ。さらに今回のCMのキーワードである「大人」と書いた人は3%に満たなかったことがわかった」。
「25年後の磯野家」のCMは、それでも、小さな効率論を吹き飛ばすぐらいのインパクトがあったかと思いますが、世界であれ日本であれ、広告賞を獲っている広告の多くが、必ずしも商品の売上に寄与しているわけではありません。
〜略〜
その理由の根底に、視聴者が広告表現のおもしろさを情報として選択し、肝心の商品情報を「選択的無視」してしまうという、どうしようもない人間の習性があるのです。


「欲しいほしいホシイ」|小霜和也より

引用元(YouTube:大人グリコ*サザエさんCM「25年後の磯野家全話」)



「選択的注視」をさせるためにはどうしたらいい?

それでは、商品を無視されずに、認知してもらう為に、どうしたらいいのか?

当書では、いくつもの方法が書かれていますが、1つだけご紹介しますっ。


広告上で商品を選択的注視してもらうやり方としては、出演者の意識を向ける以外にも、「プロダクト・ヒーロー」などと言ったりしますが、商品自体をそのストーリーの主役にする方法もあります。
たとえば、「お、ねだん以上。」のニトリは、商品のビジュアルしかないCMで大躍進を続けています。
あるいはどんでん返しで、それまでの情報を一掃するぐらいのサプライズを伴って、商品を登場させるようなストーリーにする。

〜略〜

いずれにしても、商品がなければストーリーが成立しないこと。
それがCMが成立しているかどうかの基準だと僕は考えます。
逆に言えば、商品情報なしでもストーリーが成立しているようなら、そのCMは商品を認知させる力が弱いと言えます。
脈絡なく商品情報がぺたーんとくっついてるだけでは、商品を押し上げるどころか、押し下げてしまいかねない。
神輿を担ぐのではなく、担ぎ手が神輿の上でダンスするようなことになるわけです。
こうした、CMは話題になったのに商品は認知されなかった、という、不名誉な例としてよく取り上げられるのが、1980年代半ばに作られた三菱自動車「ミラージュ」のエリマキトカゲを使ったCMです。


「欲しいほしいホシイ」|小霜和也より


個人的に、「プロダクト・ヒーロー」で思い浮かんだCMは何故か「キンチョール」でした。

違うかもしれませんが、ブログなので細かい事は気にしませんw

それと、iPhoneのCMはプロダクト・ヒーローのタイプに該当するのではないでしょうか。

引用元(YouTube:【名作(笑)】「キンチョール」(大滝秀治・岸部一徳)TVCM 90sec)


おそらくこのCMだろうと思います!(以下)

引用元(YouTube:【MITSUBISHI Motors】「MIRAGE ミラージュ 道は、星の数」エリマキトカゲ篇(1984年)三菱自動車 TVCM)


最後にまとめになります!

・人には、情報を選択的に無視する習性がある

・広告クリエイティブのなかにインパクトを持たすと、かえってインパクトのみ注視され商品そのものを無視される可能性がある。

・効果的に商品を注視してもらう為に、商品をストーリーの主役にする手法がある。


今後もブログで、ライトに書籍紹介予定です!

最後までお読みいただき、誠に有難うございました!


PS
会社都市伝説:二日市にある「木鶏」という居酒屋は、社名(センド)が決まった居酒屋らしい。

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Writer

廣田 圭司 / けいじさん

他業界で営業を経験後、2017年に入社しました。業務は広告運用です。専門知識は全然ありませんでしたが、入社後研修で仕事を覚える事が出来ました。今では…

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