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2025.07.02
#コンサルティングCPA設計から始まった──EC改革ダニ捕りロボ事業拡大の裏側

広報担当の肥山です。
弊社の実績についてご紹介いたします。
今回は、弊社が長年にわたりご支援している「ダニ捕りロボ」で有名な 有限会社ティシビィジャパン様 との取り組みをご紹介します。
弊社と有限会社ティシビィジャパン様との取り組み事例として、弊社プロジェクトメンバーでフロントを担当されている齋藤さんと渡邊さんのお二人にメインでお話を伺いました。
取り引き当時は齋藤さんが担当されており、現在は渡邊さんがメインで担当されています。
また、取引を開始してからの広告運用を衛藤さんが担当されています。

企業紹介「有限会社ティシビィジャパン様」

有限会社ティシビィジャパン様は、兵庫県相生市に本社を構える、ダニ対策製品で知られる「日革研究所」グループの販売会社です。(※親会社の名称は「日革研究所」)主に「ダニ捕りロボ」「ダニ捕りマット」などのダニ対策商品を販売しています。
取り扱う製品は、置くだけでダニを集めて乾燥・退治する画期的な仕組みが特長で、ダニ対策商品としてシリーズ累計2,600万個以上の販売実績があります。楽天やAmazonなど大手ECサイトでも高い評価を受けています。
公式通販サイト「ダニ捕りドットコム」をはじめ、幅広い販売チャネルを通じて、お客様の暮らしに「安心」と「快適」を届け続けています。

公式サイト
https://www.danitori.com/
それでは早速インタビューした内容に入らせていただきます!
肥山
まずは、ティシビィジャパン様との出会いについてお聞かせください。
有限会社ティシビィジャパン様を知ったきっかけはなんですか?
齋藤
弊社が創業2期目の頃、ご紹介を通じてお取引がスタートしました。当時はティシビィジャパン様にも不安もあったかと思いますが、「センドさんしかいない。この人たちとやっていこう」と強い信頼を寄せていただきました。そのお気持ちが非常にありがたく、今でも大切に感じています。
肥山
ティシビィジャパン様は、センドにも何度か足を運んでいただきました。
気さくな方々でとてもお話ししやすい印象です!
取引を開始してから7年のお付き合いとお聞きしました。長いお付き合いになるんですね!
有限会社ティシビィジャパン様の目標を教えてください。
齋藤
当初の目標は、「LTV(※1)から逆算したCPA(顧客獲得単価)内で新規顧客を獲得すること」でした。
それまでWEBで新規顧客を獲得できていなかったため、売上目標よりもまずはLTVから算出したCPA内で新規顧客を獲得する。そのスキームを構築するゼロからのスタートでした。
※1
LTV(Life Time Value)とは、一人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益の合計を指します。
肥山
ありがとうございます。ちなみに現在はどんな目標なのでしょうか?
渡邊
現在は長期目標にシフトしています。具体的な数字は控えますが、10年後の大きな売上目標 を掲げ、逆算しながら施策を進めています。

Q.有限会社ティシビィジャパン様の取引開始時の状況を教えてください。
齋藤
既に自社ECサイトをお持ちでしたが、WEB経由の新規顧客獲得はほとんどない状態でした。
また商品特性上、冬場の売上が大きく落ち込んでしまうことも課題でした。

Q. 目標達成のために提供したソリューションを教えてください。
齋藤
まずは、ダニ捕りロボの定期のLTVを算出し、事業として収支の合うCPAの設定からスタートしました。全体最適の考え方をもとにプロモーション手法のポートフォリオを組み、アクションを決め、実行していきました。
肥山
実際に行なった具体的なアクションを教えていただけますか?
齋藤
実際にティシビィジャパン様と行った具体的なアクションは、以下になります。
1)LTVに基づくCPA設定
主力商品である「ダニ捕りロボ」の定期購入サービスは、初回8,003円、2回目以降4,980円で継続販売されます。
初回購入だけを見ると広告費を8,003円以下でないと赤字になりますが、お客様が1〜2年継続すると大きな売上になることがわかりました。
この将来得られる利益(LTV)を基に、初回でマイナスになっても将来の利益を見込んでCPAを高く設定を可能にしました。
これは将来の利益を先行投資と捉える考え方です。
2)全体最適のプロモーション戦略
「全体最適」とは、効率の良いプロモーション手法と、世に広めるためのプロモーション手法を組み合わせて、全体の目標内で運用する考え方です。
例えば「ダニ捕りロボ」の検索に広告を表示するリスティング広告は効率が良いチャネルです。
一方で、バナーで新規顧客にリーチする広告は1件獲得あたりの広告費が高額になります。しかし、この広告は商品を世に広める役割を果たします。
CPAが高い広告を止めれば一時的にコストは下がりますが、商品が世に知られない状態となり、最終的には事業が縮小してしまいます。一見効率の悪い広告も全体効率の範囲内で組み合わせてプロモーション設計を行いました。
この全体最適の考え方をベースに、世に広めていく難易度の高い広告に注力して取り組みを開始しました。
弊社のコンサルティングサービスは、基本的にはこの考え方でコンサルサービスを提供しております。
クライアントと何年も先の全体売上に対してどう、事業を拡大していくのか一緒に考えています。
Q. 成果について教えていただけますか?
齋藤
当時は手探りでの進行でしたが、理想の新規獲得状況の実現のため決めたアクションを地道に取り組んだ結果、初年度から新規顧客獲得を大幅に伸ばすことができました。
Q.成果に繋がった一番のポイントは何ですか?
齋藤
成果に繋がった一番のポイントは、アフィリエイト施策でした。
当時のWeb上には、「ダニ対策商品」のプロモーションがほとんどなく、まったく新しい商品でした。
成功の裏には、地道な努力がありました。
計測不備が起こり、解決まで2〜3ヶ月かかることもありました。
アフィリエイトメディアさんが安心して運用できるよう、環境を整備することが重要でした。アフィリエイトはメディアさんがリスクを負うため、まだ有名でない商品の取り組みには当然慎重になります。
パートナーさんがこの商品を信じて粘り強くメディアさんに説明し、協力を募ってくれたことも成果に繋がった大きな要因です。
このような地道な活動が実を結び、1年以内の大幅な売り上げ拡大が実現できました。
担当者コメント

齋藤
いつも「センドさんのおかげです」と仰ってくださり、とても嬉しく思っています。取り組みは7年目に入っていますが、お互い信頼を感じながら難しい課題にも立ち向かっていける関係が最高です!
ティシビィジャパン様は今後さらに大きな飛躍を目標に掲げています。その道のりを一緒に考え、壁にぶつかりながらも達成に向けて走っていきたいと思います!
渡邊
「センドさんと共に」──この言葉が、私たちの原動力です。
ティシビィジャパン様とは、10年後の未来を共に見据えたパートナーシップを築いています。現在は、ティシビィジャパン様とセンドで長期ビジョンを共有し、その実現に向けた具体的な施策を一つひとつ丁寧にすり合わせながら、着実に歩みを進めている段階です。
そんな中、ご担当者様からいただいた
「センドさんと共に、広告を通して多くのお客様に商品の価値を届けたい」
というお言葉は、私たちにとって本当に嬉しく、胸が熱くなりました。
また2025年1月、部長からふとこぼれた
「いつか今の5倍の売上を達成したいんですよね。」
という一言。
この一言を“夢のまま”で終わらせないために、
4月、私たちは本気で「理想の状態になるためには何が必要か」を議論するディスカッションの場を設けました。
その取り組みに対して、後日笠井代表を通じていただいた、
「あの時ボソッと言ったことをちゃんと覚えてくれて、しかも本気で動いてくれるのが本当に嬉しい」
というコメントもまた、私たちの原動力となっています。
担当者が語る「未来への意気込み」
渡邊
ティシビィジャパン様は、自社開発のダニ対策商品「ダニ捕りロボ」を展開する、誠実なモノづくりにこだわる地域企業です。研究所を構え、製品の検証や改良に真摯に取り組まれており、「本当に困っている方の悩みを解決したい」という想いを製品に込め続けています。
私たちセンドがご一緒させていただいたのは、2018年。当時はWEBでの販売実績がほぼゼロの状態からのスタートでした。そこから7年。地道にお客様の声に耳を傾け、丁寧に改善を積み重ねていく中で、今ではWEB売上が会社の柱になるまでに成長されました。
この結果は、単に広告やLPを工夫しただけでは得られないものです。
地域で生まれた品質の高い技術がの技術が、全国のお客様の暮らしを支える瞬間を、私たちは目の当たりにしています。
優れた商品や技術が埋もれてしまうのではなく、正しく価値が届くようにすること。それがWEBの力であり、センドの役割です。
市場には、効果の根拠があいまいなダニ駆除商品も少なくありません。そんな中で、ティシビィジャパン様の「ダニ捕りロボ」は、根拠ある研究に裏打ちされた“本当に信頼できる製品”として、確かな評価を得ています。
地域の想いと技術が、日本中の悩みに応える力になる。
その架け橋となる支援を、これからも続けてまいります。

肥山
この度はご協力ありがとうございました。
今回はティシビィジャパン様との取引当初のお話しを伺いました。
現在に至るまでの道のりもブログに載せさせていただきたいと思いました!
引き続きよろしくお願いいたします。
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